2023年08月23日
【富士学茶】第42回東海学校茶道連絡協議会研修会-参加報告②研修概要-

今回の研修会のテーマは
「茶の湯に出会う 日本に出会う」
〜茶道を通して心の教育を〜
《概要》
①淡交会総本部報告
情報管理部の植月和男部長より「学茶会員数が減少に転じた」と報告があり、総本部よりお願いとして下記2点お話しがありました。
(1)学茶指導の後継者を育成し、生徒が継続していける環境を整えてほしい
(2)生徒が卒業後もお茶を続けてもらうために、お茶が楽しく充実しているものであると実感してもらうことが大切
②合同研修会報告
7/22-23に開催された合同研修会※に参加された方より報告を伺いました。
※この合同研修会の詳細は裏千家HPでご覧いただけます→こちら
「お家元より『インターネットの発達した情報化社会だからこそ、(お茶という)実体験は血と肉となり子供達に伝わる』とのお話しがあった」
「分科会では、"顧問の先生の理解を得るには"について意見交換をした。『茶道で身につけた美しい所作や相手を思いやる心、四季の移り変わりを伝えることで信頼関係が築かれていく』そのためには『五感を磨くこと、生徒にいつも所作を見られている事を意識する、指導者として、自分の中に座標軸を持つ』ことなどが挙げられた」
これを受けて、総本部の植月部長より「顧問の先生だけでなく、校長先生、教頭先生にもコミニケーションをとることが理解につながる」
「卒業時生徒たちに、自身の振り返りを含めてアンケートを取ることを実践している学校がある」ことが紹介されました。
③活動報告
岐阜学茶の会員の方より、以下2点の取り組みを紹介いただきました。
⚫️お点前の指導だけではなく、茶道具を作る体験も取り入れている。
1年生の時に、茶杓を作って銘をつけお稽古で使う。3年生は茶碗作り。自分で苦労して作ったことで、道具を大切にする心が自然と養われ、また道具の見所もわかるようになる。
⚫️授産施設とお茶で交流会を開催。亭主は客を、客は亭主のことを思うための茶会で、双方とも浴衣を着る。それだけで場も気分も一気に華やぎ、高揚感にあふれる。
生徒たちは、障害を持つ子供たちと一緒に席入りし、お菓子を取ってあげるなどの行動を通じ『自分史上、一番優しい自分だった!』と自身の中の優しい心を発見していた。
東海地区の学茶活動の様子は地区ホームページでも様々紹介されていますのでご覧ください→こちらから
④講演会「日本の伝統文化を支える岐阜和傘」
伝統工芸品である岐阜和傘が昨年"伝産品"として経済産業省から認められたことから、岐阜歴史博物館の大塚清史館長がお話しくださいました。
伝産品マークを取得するためには、5つの条件があり、例えば「日用品である」こと。和傘が日常ひんぱんに使われなくなった現在、様々な苦労をしながらも、条件をクリアして認めていただいた経緯をお聞きしました。
また岐阜和傘の特徴を実物を示して説明してくださり、とくに「細物」といわれる傘を畳んた時の、その端正な収まり具合は「美しい」の一言でした!
他にも岐阜和傘の魅力をたっぷりお伺いするとともに、日本各地の和傘についてもお話しをお伺いすることかできました。
ちなみに、茶道で使われる野点傘は岐阜和傘ではなく、愛知県で作られているそうです。
報告①呈茶席・懇親会編はこちらから→
報告③岐阜観光編はこちらから→
次回の研修会は、
令和6年7月21日(日)
三重北学校茶道連絡協議会の主管で開催される予定です。
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Posted by 裏千家淡交会富士支部 at 09:25
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